玄武洞・青龍洞が国の天然記念物になったのは1931年(昭和6年)と古く、その後1963年(昭和38年)に山陰海岸国立公園に指定されました。
玄武洞・青龍洞が有名な訳には3つの特徴が挙げられます。
まず1つはきれいな曲線美のある柱状節理です。
2つめは「玄武岩」の名の由来となったことです。江戸時代の儒学者・柴野栗山が当時有名な城崎に来遊した時、この珍しい採石場を中国の四神の「玄武」に因んで「、玄武洞」と命名しました。その後、明治になって岩石名に日本語の名称をつける際、東京帝国大学の小藤文次郎博士が、「Basalt」という岩石に対して、この玄武洞にちなんで「玄武岩」と命名したのです。
3つめは世界で最初に第四紀の地磁気逆転が発見された場所だということです。
1929年(昭和4年)京都帝国大学の松山基範博士は玄武洞の岩石に現在の南北とは逆の磁性が残されていることを見出し、それをきっかけに地球の磁極が逆転する時代があったことを世界に先駆けて発表しました。
彼の栄誉を讃えて、約260万年前から70万年前の地磁気の逆転時期を「松山逆磁極期」といいます。
また、1809年(平成21年)には国際地質学連合によって松山逆磁極期が始まる260万年前を第四紀の始まりとするように定められました。
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